富山大学 システム機能形態学研究室 Systems Function and Morphology Lab., University of Toyama

音を認知する神経回路の構造を研究しています。 We study the neuronal circuitry for sensing sounds.

【総論・筋組織】筋線維の種類の同定法

講義スライド「筋線維の種類」に載っている筋の種類の同定はとても難しいように思えましたが、全く同じ場所を染色しているために総合的に白筋、中間型、赤筋を同定しているということでしょうか。

という質問がありました。

筋線維の種類は、ミオシンのサブタイプの違いによって決まります。ミオシン頭部にATPase活性があり、エネルギーを使って運動を引き起こすわけなのですが、サブタイプによってこの活性度に違いがあるのです。ですから、ATPaseで同定することになります。実は切片の前処理の違い(pHの違い)によってATPaseの染色パターンに変化が生じ、いくつかの前処理の結果を比較することでI/IIa/IIbを弁別することができるのです。
NADHやPAS染色は、ミトコンドリアやグリコーゲン量を反映するので、あくまで2次的なものです。