富山大学 システム機能形態学研究室 Systems Function and Morphology Lab., University of Toyama

音を認知する神経回路の構造を研究しています。 We study the neuronal circuitry for sensing sounds.

【各論・泌尿器系】傍糸球体装置に関して

「緻密斑が尿量の変化を感知する」ということですが,どのように尿量をモニターしているのでしょうか.

という質問がありました。

緻密斑では、Na+, Cl-イオンの濃度をモニターすることによって間接的に尿量をモニターしています。 なぜこれらのイオン濃度が尿量と関係するか、というと、原尿の量が減ると太い上行脚でのNa+,Cl-の除去の効率が高まるので遠位尿細管のところでこれらのイオン濃度が通常よりさらに低下するからです。 では、どのようにNa+, Cl-イオンの濃度をモニターするのか、ということですが、これらの細胞にはNa+, Cl-イオンのトランスポーターがあり、これらのイオンが流入するようになっていて、イオン流入量の違いによって、細胞の大きさが変化し、この細胞の膨らみ具合がレニン放出の引き金となるという説が提唱されています。