自律神経節など遠心性のものは節前、節後ともに多極性細胞と考えて良いのでしょうか。
という質問がありました。
その理解で正しいです。第1回の実習で交感神経節を観察しました。細胞体が丸いので一見樹状突起を有さないように見えますが、細胞に色素を注入すると細長い樹状突起が数本生えているのが確認されます。このように、神経細胞のほとんどが多極性細胞とみなすことができます。
なお、マウスのような小動物の副交感性の節後ニューロンは樹状突起を欠くことがあるようです。交感神経節と比べて副交感神経節は局所神経回路が発達しておらず、細胞体への入力のみで十分な情報処理が行えるようです。