骨折をした後に骨が強くなるのは本当か?
という質問がありました。
一概には言えないかもしれませんが、骨を強くするためには常に刺激が必要である、という点で骨折という刺激が骨を強くする刺激になりうるのは確かだと思います。
どういうことかというと、骨に力がかかっている状態を骨細胞は検知していて、そのような部分では骨細胞や骨芽細胞が活性化する一方、破骨細胞が抑制されることによって骨の成長が促進します。再生期の骨ではこのような骨形成のプロセスが強まることによって骨が強くなることはありそうなことです。
一方で、寝たきりとか、宇宙空間のような場所では骨に対して力がかかりません。この場合は骨芽細胞は吸収状態になるとともに、破骨細胞が活性化し、結果として骨が弱くなります。
このように、骨というのは決して不活発な組織ではなく、極めて盛んな代謝が行われている臓器なのです。