講義動画でトリプシンが他の消化酵素の前駆体を分化することで活性化させ、これにより膵臓自身が自分で作った酵素に分解されないようにする、とおっしゃっていましたが、なぜトリプシンが他の酵素の活性をあげたら自分の防御につながることになるのでしょうか?
という質問がありました。
胃や膵臓で分泌されるタンパク質分解酵素の多くは酵素活性を持たない前駆物質の形で貯蔵・分泌されます。これによって、分泌細胞が分泌した直後に自分の分泌した酵素で破壊されてしまうことが防がれます。ペプシノーゲンの場合は低pHで活性化してペプシンによってペプシンへと分解されて活性化します。他の酵素によって活性化される場所は元の細胞から遠いので安全、というわけです。 「膵臓が自分自身の酵素によって分解されるようになると膵液となるとはどういうことですか? 講義動画の中で仰っていたように思います。聞き間違いだったらすみません。」 という質問もありましたが、解答は上述のとおりです。