哺乳類は錐体が二種類に退化したとありましたが、それによって我々に与える影響(生存に有利・不利など)はあるのでしょうか。
という質問がありました。
自然選択の理論では、生存に有利な形質をもつ個体は繁殖により成功しやすく子孫が増え、その形質は固定される方向に行くわけですが、あってもなくてもかまわない形質については変異が蓄積し、結果として偽遺伝子化します。哺乳類の祖先において色覚は重要でなかったわけです。おそらく夜行性であったからでしょう(暗い場所では錐体が働かない)。
さて、旧世界ザルでは錐体が再び3種類に増えたわけですが、先祖返り的に錐体が2種類しかないヒトが時々出現し、それが赤緑色覚異常なわけです。もちろん結構困るわけですが、色覚異常のある人でも大丈夫なようなカラーデザインが昨今推奨されています。