「II型肺胞上皮細胞は大きい」と説明がありますが、別の部分ではII型肺胞上皮細胞は「丸く小さい細胞」とあります。どちらが正しいのでしょうか。
また、II型肺胞上皮細胞は「分裂能を持ち、I型肺胞上皮細胞へ分化する」とありますが、非対称分裂をするのでしょうか。それとも分裂すると娘細胞はどちらもI型肺胞上皮細胞に分化するのでしょうか。
という質問がありました。
第1の質問ですが、II型上皮細胞はHE染色では大きく見えます。理由として、I型は単層扁平上皮をつくる細胞なので薄っぺらく核ばかりが目立つからです。II型細胞は丸い細胞なので断面は目立ちます。ただし、実際に細胞の広がりを調べてみるとI型細胞の方が大きい、というわけです。
第2の質問について、肺障害時に、II型上皮細胞が増殖することと、II型上皮細胞を培養するとI型に分化することから、II型上皮細胞が前駆細胞である、という根拠になってきました。質問の答えとしては、II型上皮細胞の中に、I型細胞に分化する物がいる、です。