線維軟骨の剪断力についての記述がありましたが、どういう構造が剪断力に強いのでしょうか?
という質問がありました。
まず、せん断力というのは、骨の長軸に直交する向きで一対の力が互いに反対向きにかかる力のことで、骨が弱いと2つの力がかかる間のところで骨は斜めに割れてしまいます。
鉄筋コンクリートの場合、柱構造の長軸方向に走る主筋という鉄筋の束と、それを囲んで拘束する働きを持つスターラップという鉄筋がせん断力に抵抗する働きを持ちます。翻って、動物の骨のハバース管では膠原線維束が螺旋状に走っていて、更に膠原線維束のシート同士が直交しています。これが鉄筋と同様の働きをしていると考えられます。